朝子のジャズヒストリー

  • 2008-09-11 (木)

友人に無理矢理ジャズ喫茶に連れて行かれ、ジャズというものに出会ってかれこれ20数年になりますが、最初はひどかった。自発的にではなく、これまた無理矢理聴かされている訳で(半ば拷問?)なんだか重苦しくて難しい曲ばかり(今から思えばミンガスにドルフィ、ローランド・カーク辺りか?)。誰の何という曲であったかも当然分かっていない有様。なのに、ジャズ喫茶なる場所の怪しげな大人の雰囲気は妙に好きだった。そんな私がジャズの店をしているなんて!?一番驚いているのは、おしゃれ感覚でジャズ喫茶に強制連行した友人よりも、この私かもしれない。 (ママ)

♪きっかけは「奇妙な果実」
奇妙な果実

店内に、私の大好きなビリー・ホリデーの写真が神棚の様に掛けてありますが、ジャズを聴き始めの頃は、彼女の声質と独特な歌い方がどうも苦手だった。そこへ、以前経営していた店(酔豚=片町)に、よく来ていた女性が必ずビリー・ホリデーの「奇妙な果実」をリクエストしてくる。詩の内容も然ることながら、毎度毎度聴かされたのではたまったもんじゃない。それがある時、何の前触れもなくスーツと私の心に響いてきた。何故だか分からないけど、きっと何度も聴かされているうちに、理解しようという感覚が無くなったからなのでしょうか?この時を境にジャズもビリー・ホリデーも好きになりました。それにしても、あの女性は一体どんな心境でリクエストし続けていたのか?嘆いているのか歌っているのか?そんなビリーの歌にきっと何かを求めていたのでしょうね。私の恩(音)人です。

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